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バスカッシュ! 第24話~第26話(終)
バスカッシュ!  第24話~第26話(終)

板垣伸の降板以降、粗雑さのない教科書的なカット割や「かんたん作画」による味も個性もない手描きのキャラクター描写など、回を追うごとに画面から魅力が失われていったこの作品だったけど、最後に打ち上げた花火はとてつもなく美しかった。
序盤7話までの展開で「この作品は秩序(ストレッサー)を壊しながら、主人公が自生的に次の道を模索していくんだ」と思い、ストレッサーを破壊することそのものからカタルシスを得ようと躍起になっていて、そんなだから中盤以降の「秩序の上にまた秩序、そのまた上にはメタ秩序・・・」といったように延々と続く「しかし!次回、主人公たちを待ち構える新たな強敵!」が設定されているのがすごくうざったく思えていた。ここまでは前回までにここで書いたんだけど、たぶん序盤の7話で仕掛けられたストーリーのフックに対する応答としてはこの感想は正しく、従って「つまらなくなった」と感じるのも至極まっとうなことなんだと思う。そのまま事前に仕掛けられた秩序を打ち破りつつ、ついには念願の月到達を果たしたダンたちを見てもイマイチ気持ち良くなかったというのも、おそらく正しい感想。月の正当な王位継承者が、悲劇的な結末を迎えることで月のみならず地球の危機をも救ったことについて、とりわけ感慨もなかったことも、おそらくはまっとうな感想。
だが、あらゆる秩序を破壊し尽したのちに残された、茫漠寂寥たる荒野が映った瞬間、この物語の主題が「秩序の破壊」から「秩序の生成」へとシフトする。むしろ、ゼロからやり直すために、あらゆる秩序を破壊し尽してきた。そんな気すらする。
秩序に守られ、小さいところではBFBで、大きいものなら科学者たちが占有していた、ありとあらゆる既得権益を、ダンは暴き、破壊し、奪い取った。いや、奪い取ったと言うのは不適切。ゴミ同然に捨て去っていった。己の快楽のために。社会から与えられた責任でも、運命論的な脅迫でもなく、ごく私的な、個人的欲望の充足のために。そして、誰も不幸にすることなく、ダンはそれをやり遂げた。
彼は、既得権益を新たに生み出すことはしない。新たな秩序も産み出さない。強いて言えば「感情」という秩序に従う。万人が等しく持つ感情を、ガチガチの既得権益から解放し、自由市場のうねりに乗せる。それはもちろん、この世界には福祉や教育が無いからこそ出来ること。でも、今日本に必要なものは、これじゃないか。既得権益の裏を掻くために、自己犠牲を求めない。既得権益に乗っかるためにあがくこともしない。自分のやりたいように生きる。好きな仕事をして暮らす。個人的な願望を満たしながら毎日を生きる。あまりにも考えがなく、甘すぎる話で、全く現実性もないことかもしれないけど、俺は、誰もがそう願えば秩序は変わると信じる。そこで自然に、自生的に、新たな秩序が誕生すると信じる。
なんか、最後の最後でものすごく感動して、取り留めのない話になって、今までの経過とかすっ飛ばしたけど、いいや。
by tamtam_rev2 | 2009-10-17 00:47 | 2009/Q2 視聴開始


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